写真に稲妻をおさめるのはむずかしくても、動画だったら一瞬の閃光でもとらえることができました。動画から作った静止画の稲妻です。
2013年7月13日14時03分 東の空に見えた稲妻 |
寒冷前線が通過している間に、昨年公開された、オーランド・ブルーム主演の『THE GOOD DOCTOR』(ランス・デイリー監督作品 2012年)をDVDで見直しました。
説明を追加 |
イギリス人で医学部を卒業したマーティン・ブレイク(オーランド・ブルーム)が単身アメリカに渡って、総合病院で内科レジデントとして働き始めます。彼は、腎盂腎炎で入院していた、18歳の少女ダイアン(ライリー・キーオ)の担当医となります。
やがて、ブレイクは、この金髪のヤンキー娘に恋心を抱き始めます。腎盂腎炎が鎮静化してダイアンはいったん退院となりますが、ブレイクは、退院処方で出した抗生物質の中身を砂糖にすり替えて、ダイアンの病気を再発させ、再入院させます。
入院させてからは、点滴の内容を操作して、起炎菌の感受性試験のシャーレを入れ替え、耐性菌ができたように見せかけて、少女の病を重症化させます。
そして、ついには少女を死なせてしまいます。
患者のダイアン役のライリー・キーオは エルヴィス・プレスリーの孫娘なのだそうです |
狂気はまだ続きます。少女がつけていた日記を薬物中毒の病院の雑用係ジミー(マイケル・ペーニャ)が手に入れます。患者と医者が倫理的に不適切な関係にあったことをブレイクの上司に知らせるぞ、とジミーは脅迫し、麻薬をくれと迫ります。
脅され続けている内に、ブレイクはとうとうジミーに渡す薬に青酸カリを混ぜて殺害してしまいます。
ジミーの不審死の調査に乗り出した刑事は、ブレイクの住むビーチにあるアパートメントを訪れます。二人の死に直接かかわったブレイクは、精神的に追いこまれ、アパートメントを抜け出してビーチに立ちます。彼は、ビーチから海に向かって駆けて行き、海に沈んでいくことを夢想しますが、そこで踏みとどまって再び職場に戻ります。
そして、この後、ブレイクはどうなるのだろう?と大きな疑問を見る者に抱かせたまま、この映画は突然終わってしまいます。
大学時代の級友に、研修医時代に知り合った患者と結婚した男性がいました。
彼の場合は、どんなに治療を尽くしても助かる見込みのほとんどなかった女性が相手でした。純粋に恋愛感情を抱いたのか、同情が愛情に発展したのか、級友の真意は分かりません。
患者対医師という立場であっても、男女が出逢うと恋愛に陥る可能性はあり得ることです。あり得ますが、守らなければならないのは、医師としての立場を利用して、相手の行動や意識を縛ってはならないということでしょうか?ブレイクは、少女ダイアンを手元に置くために、病気を「偽装」してしまいました。これは、医師として決して許される行為ではありません。
Using social media : practical and ethical guidance for doctors and medical students |
要は、患者との関係においては、医師という立場と個人という立場をつねに意識的に区別しておかないと、ややこしくなるようです。
最近はやりのフェイスブックの「友達申請」についても、「現在の患者や以前の患者から申し入れがあった場合には断るべきだ」とイギリスの内科学会ではガイドライン(Using social media : practical and ethical guidance for doctors and medical students)の中でふれています。