真っ昼間、職員駐車場から西の空を望む 推定気温35℃。 |
すっかり夏空でした |
昼間に外へ出てみましたが、真夏のようでした。
さて、小児が手術室にやってくると、自然に「可愛い〜」という声がナースからあがります。麻酔科医が小児を扱うときにやっかいなのは、月齢あるいは年齢に応じて精神運動発達に差があって、同じようには扱えないという点です。
たとえば、3ヶ月の乳児だったらまだ首がすわっていない可能性がありますが、母親からあずかっても人見知りをしないので、あまり泣くことはありません。
でも、7ヶ月を過ぎると、人見知りが始まっていることが多いので、母親から離そうとするとたいてい泣かれてしまいます。
アンパンマンの人形でしばし気をそらせて入室 |
子どもの興味の対象も年齢で変わってきます。2才くらいの子どもなら、アンパンマンやドラえもんの人形で喜んでもらえますが、5才の男の子だったら仮面ライダー、女の子だったらプリキュアの方が喜ばれるかもしれません。
母子分離がむずかしい年齢では、母親とともに手術室まで入ってきていただき、母親の膝に座った状態で、高濃度のセボフルランを麻酔器に満たしておいて、マスクをあてて、緩徐導入を行います。
術前の点滴は、早くて年長さんか小学校の低学年にならないとなかなかおとなしくさせてもらえませんから、小さな子どもでは、緩徐導入となる場合が多いようです。
専攻医のA先生はアンパンマンに助けられて 小児の麻酔と格闘中 |
年齢による、だいたいの精神運動発達を理解していても、個人差があり、一人ひとりにあった対応が求められるので、小児は可愛いけれども、その扱いは、成人に比べると、なかなかやっかいなものなのです。