今日は友人の計らいで赤穂から生ガキを山のように手に入れてもらい、ごちそうになりました。
牡蠣の殻を開けるのはひと苦労です。 Dumb as an oysterという英語の表現があります。「牡蠣のように押し黙っている」という意味です。おそらく、牡蠣の殻をこじ開けるのがむずかしくて、なかなか口を開かないことからの連想だと思います。
The deaf and dumbは、「聾唖者」という意味になります。「聾唖」は障害のひとつですが、今日は「障害者の日」。1975年の国連総会で「障害者は、その原因、特質及び程度にかかわらず、市民と同等の基本的権利を有する」という「障害者の権利宣言」が採択された日です。
手術を受けに来られる患者さんの中にも、時おり、聴覚障害や視覚障害のある方がいらっしゃいます。聴覚障害者は、口の動きを見て言葉を読み取る場合があるので、手術室でスタッフがマスクをしているとコミュニケーションがむずかしいことがあるようです。京都市立病院では、看護師が作ったボードがあって、導入時にいつも患者さんに伝える内容を文字で書いてあります。
視覚に問題がなければ、文字ボードで事足りるのですが、以前に聴覚障害に加えて視覚障害のある患者さんが手術に来られたことがありました。このときは、手のひらに文字を書くと理解できると言われたので、麻酔導入まで手に文字を書いて知らせていたように記憶しています。
コミュニケーションがとり辛いという意味では、日本語が理解できない外国人の患者さんも同様です。こんなとき、その患者さんの母国語でひと言二言、それこそ「こんにちは」とか「ありがとう」だけでも語りかけてあげると安心されるようです。
京都市立病院麻酔科では、麻酔科術前診察で中国の方が来られたときには、病院の通訳の方にいっしょに来ていただいています。こんなときでも、「ニィハオ」と挨拶するだけで、場がなごむものです。