うっそうとした常緑樹の木々は、風でザワザワと音をたて、つい先週まで紅葉していた木立はほとんど葉を落としていました。
でも、意外に暖かく、マフラーをしている首筋が、少し汗ばむくらいの陽気でした。
サイモンとガーファンクルの曲に『冬の散歩道』というのがありました。
Time, time, time
See what's become of me
While I looked around
For my possibilities
I was so hard to please
(時よ、時よ、時よ
ぼくがどうなってしまったか見ておくれ
自分の可能性を捜し回っているうちに
気むずかし屋になってしまった)
若くて、自分の可能性を信じていた頃は、いつか何かモノになると思っていたけれど、気がつけば、いたずらに年だけとってしまったなと、この歌詞を口ずさむ度に思います。
ローテーションで麻酔科に回って来られる研修医の先生方にとっては、この数ヶ月が、一生で唯一の麻酔とのふれ合いとなるかもしれません。
そのわずかなふれ合いの時間を意義あるものにするのが、わたしたちスタッフの責務だと思います。
さて、船を整備し、海に関する知識を身につけ、クルーで知恵を出し合って、明日からも最良の航海が続けられますように。
少年老い易く学なり難し
一寸の光陰軽んずべからず