2013年1月7日月曜日

手術室方言だべさ

新年になって、新棟の内装工事が再開されました。今日も朝から工事関係者の方々が作業に向かいますが、屋内での作業が多いので、日中はあまり姿を見かけなくなりました。
 
 朝の出勤前の姿をパチリ。

 今日もごくろうさまです。



南駐車場から見た新棟




















 さて、手術室で使われる物品で、これほど方言が多いものは、他にあまり見かけませんね。その物品とは、これです。


日本語では、胃管と呼ばれていますが、この管の呼び名にはさまざまなバリエーションが存在しています。

 英語では、nasogastric tube(略してNG tube)です。しかし、人の名前を冠して、Levine tubeと呼ばれることもあります。このLevine、循環器内科の心雑音の程度を示すときには、[ルヴァイン]と発音されています。でも、より正確な発音は、[ラバーン]で、アクセントは第二音節にあります。
 以前にいた病院で、胃管のことをルービンチューブという外科医がいましたが、これは、ひょっとしたらLevineをなまって発音していたのかもしれませんね。

 (余談ですが、日本人の英単語の発音は、かなりいい加減なところがあって、Hepburnは、映画俳優のときは、[ヘップバーン]と表記していますが、ローマ字の規格を表すときには[ヘボン]と表記していますね)

 さて、胃管の方言の続きです。

 ドイツ語では胃管のことをMagen Sondeと呼びます。これは、管というより、胃の内容物を調べる道具といった印象を与える呼び方です。ときどき、マーゲンチューブという表現を耳にしますが、これは、独英折衷ですね。もっと記号的に、M管という場合がありますが、これは独和折衷です。

 商品名を使って、サンプチューブと呼ばれたりすることもあります。


 このように、関西圏で収集しただけでも胃管の方言は、これだけありました。全国から収集すると、もっと色んな表現があるかもしれませんね。