2013年1月23日水曜日

抜けなくなった指輪を抜くウラ技

 手術前には、身につけている指輪やヘアピンなどの金属類は、すべて取ってもらう慣わしになっています。これは、電気メスの電流がその金属を介して体外へ流れたときに、金属部分でヤケドをする危険性があるからです。

抜けなくなった指輪
ところが、ときどき指輪が抜けなくなってしまった患者さんがいらっしゃいます。こんなときには、石けんやオリーブオイルをつけて抜いたりします。それでも抜けないときは、患者さんにペンチで指輪を切らせてもらいます、とお断りします。

 あまり知られていないようですが、実はもうひとつ抜けなくなった指輪を抜く方法があるのです。
 その方法は、以下のようにします。

指輪と指の間に1-0 絹糸を二本通したところ
①指輪と指の間に、太めの60cm絹糸(1-0)を通します。


 ②指輪の末梢側をできるだけすき間がないように絹糸でぐるぐる巻いていきます。


 ③指輪の中枢側に残った絹糸を指先の方に向かってほどくようにして進めていきます。




指輪の末梢側の指を絹糸をぐるぐる巻きにする 
④このとき、オリーブオイルを塗っておくと抜けやすくなります。



 この方法を用いれば、指輪を切断せずとも指輪を抜くことができるのです。
 指輪を抜いていくときの様子を撮った動画があるので、参考にして下さい。


ティケ・ティケ


 今日のお土産。
 アンリ・シャルパンティエのティケ・ティケ。研修医のK先生の差し入れです。アーモンドパウダーの入ったクッキーでした。
 ごちそうさまでした。