2013年1月9日水曜日

医療における業界用語

 京都には、変わった読み方をする場所の名があります。

先斗町は、ポルトガル語で先端という意味の
ポントに由来しているという説もあります。







 思いつくところでは、烏丸丸太町(からすままるたまち)、先斗町(ぽんとちょう)、車折神社(くるまざきじんじゃ)、太秦(うずまさ)など。









 極めつけは、一口(いもあらい)。この地名は、京都府久世郡久御山町にあります。







四条大橋からみた鴨川。
出町柳から北へ行くと鴨川は加茂川になります。

 医療の現場でも、わたしたちが何気なく使っている言葉が、実は患者さんにとっては、チンプンカンプンである場合もあるのです。

 「じゃあ、そろそろこの点滴を抜去しますね」

と言ったとき、たいていの患者さんは「?」となっているはずです。

 この「抜去」という言葉は、国語辞典や広辞苑には出ていません。「抜き去る」という意味の業界用語なのです。
 また、「腹腔鏡」を「ふっくうきょう」と読み、「口腔外科」を「こうくうげか」と読むのは、医療関係者だけで、本来「腔」という字の読みは「こう」であって「くう」ではありません。

 医療業界という閉じた世界で働いていると、普段使っている言葉が、案外患者さんには理解してもらえていない場合があることに気づかなくなってしまう恐れがあります。