2013年1月27日日曜日

コーヒー豆は生鮮食品なのだ

 今日は、久しぶりに嵯峨野にあるカフェタイムでコーヒー豆を求めることができました。

カフェタイム 嵯峨野店
このカフェタイムのオーナー糸井優子さんは、コーヒーの国際審査員をされていて、現地に出向いて、コーヒー豆の買いつけもされています。


















自家焙煎されたコーヒー豆には焙煎日が書かれています

 自家焙煎した豆を店舗で販売しています。コーヒー豆の入ったガラスビンには、豆の種類と焙煎日が書かれています。店の門をくぐると、空間全体がコーヒーの柔らかな香りで満たされていて、心が穏やかになります。











 京都市立病院麻酔科では、以前はコーヒー豆を挽いてドリップ装置でコーヒーをいれていた時もありましたが、最近はもっぱらインスタントコーヒーです。これは、コーヒーの仲間というよりは、まったく別の飲み物と解釈した方がよさそうです。
 カフェタイムなどで、コーヒー豆として売られているものは、アラビカ種と呼ばれる品種です。一方、インスタントコーヒーの原料となる豆は、ロブスタ種です。これは安価ですが、アラビカ種と比べると味は数段劣ります。

右から、焙煎した豆、生豆、深煎り焙煎豆を挽いたもの、
浅煎り焙煎豆を挽いたもの。
それぞれ、風船をつけて3時間経過したところ

発生するガスの量がそれぞれ異なります。
(広瀬幸雄、同著より)
コーヒー豆の香り(アロマ)は、コーヒー豆から出るガスのせいです。
 コーヒーを科学的に研究されている金沢大学の広瀬幸雄先生によれば、このガスには六百種類の成分が含まれているそうです。ガスはどんどん抜けていくので、焙煎してから日が経っていない豆ほどガスが多いのです。(広瀬幸雄『工学屋の見たコーヒーの世界』[いなほ書房])



 カフェバッハのオーナー田口護氏は、コーヒーの賞味期限は、焙煎してからおよそ二週間だと言います。二週間を過ぎると、いったん味も香りもすっかり抜けてしまい、その後、日ごとに酸化した味になり、香りも劣化していくそうです。新鮮な豆は、お湯を注ぐと表面が膨れあがってきれいなお饅頭形になりますが、古いコーヒーでは、お湯を注ぐと、膨れるどころか、そのまま素通りしてしまいます。(田口護『コーヒー味わいの「こつ」』[柴田書店])

カフェタイムのオーナー、糸井優子さんと
「当店の豆はいりたての為、真空にはできません」
の断り書き


 カフェタイムのコーヒー豆は、煎り立てでガス成分が発生するので、一部の販売店で行われているような真空パックはできません。


  味とともに香りも楽しむためには、コーヒー豆自体を生鮮食品として扱った方がよいのかもしれませんね。











桂川下流から、渡月橋と嵐山を望む


 嵯峨野のカフェタイムから少し西に行くと、嵐山です。桂川の下流からふり返ると、渡月橋と嵐山が見渡せます。

嵐山公園(中の島)にかかる渡月橋

 
 










いつ見ても美しい風景ですね。