2013年9月5日木曜日

2−6−4のナゾ

 永久に運動を続けるかのような水飲み鳥のおもちゃを見て、かのアインシュタインが、その原理を解明しかねて、考え込んでしまったというエピソードがあるそうです。(もちろん、中の液体が透けて見えないタイプのおもちゃだったのでしょう)

 現在、京都市立病院麻酔科で採用しているPCA(Patient - Controlled Analgesia)ポンプは、注入速度が、2mL/hr、6mL/hr、4mL/ hrの三段階の可変式になっています。この目盛りは円盤状になっていて、切、2、6、4の4段階の切り替えができます。この可変装置、両側から出ているチューブは一本なのに、どうして4段階の切り替えができるのでしょうか?

 しかけは、水飲み鳥ほど複雑ではなさそうですので、分解せずに考えてみました。
オレンジ色の部分が
流量の可変装置

 本体の中に、2mL/hr用の通路と4mL/ hr用の通路が平行に並んでいます。そして、その中央にT字型の通路がついた円盤を組み込んでおくと、この円盤のT字型通路の組み合わせで、2mL/hrだけ、4mL/hrだけ、そして両方が流れると、2+4=6mL/hrという具合に、流量が変えられるのです。

 円盤状のロータリー式可変器を数字の中間部で止めると、通路がつながらなくなるので、残念ながら、2-6-4以外の流量は設定することができません。




T字型通路と大小ふたつの通路との組み合わせによって
2-6-4mL/hrの選択ができます。

 円盤状のT字型通路の組み合わせの都合上、可変バルブの数字の並びは、2-4-6ではなくて、2-6-4となっているのですね。