2013年2月2日土曜日

鬼は〜外、福は〜内

明日は節分です。今日は朝からの雨も上がり、暖かい一日となりました。
京都大学工学部・工学研究科のホームページの写真

 桂坂には、京都大学のキャンパスがあります。工学研究科のホームページは、季節に応じて、ユニークな写真がアップされますが、節分を前にしたこの季節は、桂キャンパスに巨大な鬼が現れたという設定でユーモラスな合成写真がアップされていました。その解説を見ると…
 「京都大学工学研究科のある桂キャンパスは京都市内を一望する桂坂にあります。 この周辺には酒呑童子伝説のいわれがあり、近郊には鬼退治の話にも登場する首塚があります。 今回、節分の時期に合わせて桂キャンパスに鬼を出現させました。 赤鬼が持っているのは桂キャンパスの時計塔で、青鬼が持っているのは桂キャンパスBクラスター事務管理等の建物です。 桂キャンパスの画像は、向日市立西ノ岡中学校の協力を得て同校の屋上から撮影したものです。 鬼の画像は吉田神社の節分祭における写真を提供していただきました。 西ノ岡中学校、吉田神社の皆様、ご協力ありがとうございました。」
 この遊び心が、何とも言えず好きです。
下から見上げた時計台

赤おにがもっているのは、桂キャンパスの象徴である時計台。この側面は、LEDライトによって、さまざまな絵や文字を浮かび上がらせることができるのです。











 夜は、吉田神社の節分祭に出かけました。午後6時からの「鬼やらい神事」(追儺式)を初めて見ました。大勢の人の頭越しだったので、ほとんど鬼や大舎人(おおとねり)の姿を見ることはできませんでした。動画で、その雰囲気だけでもお伝えします。
 参道は、約800の露店が並び、参拝の人で大賑わいでした。


鬼は見るからに挿管困難そうな顔つきだ
さて、鬼が患者さんとなって、麻酔をかけた経験はないのですが、いろんな鬼の絵を検討すると、開口制限はなさそうですが、猪首でいかにも挿管しにくそうです。
 喉頭展開をしたときに、声門がよく見えるように、枕を高くして、頭部が前方に突き出すようなポジションをとることがあります。このポジションはスニフィングポジション(sniffing position)と呼ばれています。もともとsnifには、花の香りなどを「くんくんかぐ」という意味があります。しかし、「花の香りをくんくんかぐ」動作を、頭の中で想像できても、実際に経験したことのある人ってどれくらいいるのでしょうか?
これがスニフィングポジションだ

 実は、このスニフィングポジションをもっと的確に言い表す表現があるのです。それは、’taking the first sip from a full pint of beer’(コップ一杯に満たされたビールを最初に一口すする)首の位置というものです。イギリスで出版された医学生向きのテキストで見つけた写真です。(Mark Heining et al. Essential Anaesthesia for medical students. London 1996










 では、吉田神社の節分祭の雰囲気を写真でお楽しみ下さい。