新芽が吹き出した桂川中洲の樹木 |
春分の日を前にして、季節は大きく春に傾こうとしています。
さて、ポリスに「見つめていたい」(1983年)[原題:Every Breath You Take]という歌がありました。スティングが切々と歌う失恋の歌ですが、この歌の歌い出しは、こんな風でした。
Every breath you take
And every move you make
Every bond you break,
Every step you take
I'll be watchin' you
(君がするすべての呼吸
そして君の動きのすべて
君がこわすあらゆる絆
君が歩む一足一足
ぼくはずっと君を見つめているよ)
スティングは、これを恋愛の歌として作りましたが、同時に、人びとの行動が常に監視される独裁社会(伊坂幸太郎が『ゴールデンスランバー』で描いたような監視社会)の風刺としても作詞していたようです。
新しい手術室では、「外部カメラ」で手術室内の様子が「監視」できるようになりました。
たとえば、照準を麻酔科医に合わせておけば、彼ないし彼女の麻酔中の行動を逐一「監視」することができます。しかし、スティングが歌うように、一人の麻酔科医の呼吸や動きのすべてを見つめているのは、必ずしも教育的配慮であるとは言えません。
麻酔科医員室に設置された新手術室用の セントラル画像モニター(右上) |
画像を選択すると、4室の生体情報モニターを同時に画面に呈示することができます。また、ひとつの室を選べば、外部カメラで室の様子が分かり、同時に生体情報モニターで麻酔の状況を把握することができます。
このセントラル画像モニターは、麻酔や手術室に慣れていない研修医の先生方にとっては、「監視」されているというストレスよりは、「見守られている」という安心感を与えてくれるものと考えています。