2013年3月19日火曜日

I'll be watching you

新芽が吹き出した桂川中洲の樹木
今日は、桂川の中洲の木々の枝に新芽が吹き出し、淡い黄緑色になっていました。
 春分の日を前にして、季節は大きく春に傾こうとしています。













 さて、ポリスに「見つめていたい」(1983年)[原題:Every Breath You Take]という歌がありました。スティングが切々と歌う失恋の歌ですが、この歌の歌い出しは、こんな風でした。





    Every breath you take
    And every move you make
    Every bond you break,
    Every step you take
    I'll be watchin' you
(君がするすべての呼吸
 そして君の動きのすべて
 君がこわすあらゆる絆
 君が歩む一足一足
 ぼくはずっと君を見つめているよ)







 スティングは、これを恋愛の歌として作りましたが、同時に、人びとの行動が常に監視される独裁社会(伊坂幸太郎が『ゴールデンスランバー』で描いたような監視社会)の風刺としても作詞していたようです。

 新しい手術室では、「外部カメラ」で手術室内の様子が「監視」できるようになりました。
 たとえば、照準を麻酔科医に合わせておけば、彼ないし彼女の麻酔中の行動を逐一「監視」することができます。しかし、スティングが歌うように、一人の麻酔科医の呼吸や動きのすべてを見つめているのは、必ずしも教育的配慮であるとは言えません。

麻酔科医員室に設置された新手術室用の
セントラル画像モニター(右上)
これまでは、カンファレンス室にしか設置されていなかった新手術室の画像モニターが、今日からは麻酔科医員室でも見ることができるようになりました。

 画像を選択すると、4室の生体情報モニターを同時に画面に呈示することができます。また、ひとつの室を選べば、外部カメラで室の様子が分かり、同時に生体情報モニターで麻酔の状況を把握することができます。





 このセントラル画像モニターは、麻酔や手術室に慣れていない研修医の先生方にとっては、「監視」されているというストレスよりは、「見守られている」という安心感を与えてくれるものと考えています。