2013年3月1日金曜日

冷えたままでは輸血はできない

 家で冬眠していたカメも、モゾモゾと動きはじめました。
 春の兆しを感じたので、今朝は、ダウンコートを脱ぎ捨てて出勤しました。
 今日は寒冷前線が通過したため、昼過ぎからかなり激しい雨が降りました。

外来の明かり取り天窓をたたく雨
器材室の窓から外を眺めると、ちょうど外来の明かり取りの天窓の上に激しい雨が打ちつけていました。






























レトロな加温回路
さて、手術室では、時として出血が多くて、輸血を必要とする症例があります。そんなとき、濃厚赤血球などを急いで輸血しなければならないことがあります。出血をともなう手術では、輸血用の血液が準備されていますが、いざ必要となるときまで、輸血室の冷蔵庫で保管されています。したがって、手術室に持ってこられたときは、冷たいままです。



HOT LINE Fluid Water
左のケース内の温水が灌流します


 この血液を輸血するには体温程度に温める必要があります。これまでは、加温コイルを湯せんの中につけて、加温していました。今回、京都市立病院麻酔科では、HOT LINE Fluid Waterという加温器を導入しました。これまでのように湯せんの中を通さず、輸血用チューブの周囲を温かい湯が灌流する仕組みの加温器です。従来のものよりもセッティングが簡単で、接続部が少ないので、不潔になる心配が少なくなります。