雪の朝。モノトーンの世界です。 |
病院の仮設廊下に積もった雪には、 出勤する職員の足跡が点々とついていました。 |
雪のクリスマスは、ホワイトクリスマスと呼ばれますが、今日はさながらホワイトバレンタインでしたね。
麻酔科にいただいたチョコレート。 ありがとうございました。 |
ジャズのスタンダードナンバーに、〈マイ・ファニー・バレンタイン〉という曲があります。ジャズメンのお気に入りで、数多くのアーチストがカバーしています。
マイルス・デイビス(tp)もハービー・ハンコック(p)、ロン・カーター(b)、トニー・ウィリアムズ(ds)、ジョージ・コールマン(ts)のグループで〈マイ・ファニー・バレンタイン〉をライブで演奏しています。
この頃のマイルスは、すべての音を自分の支配下に置こうとしていて、まさに暴君のように振る舞っていました。レコードを聞いていても、YouTubeで見ていても、グループのメンバーがピリピリ(というよりもビクビクかな?)している様子が伝わってきます。
1964年2月12日、ニューヨークのリンカーン・センター フィルハーモニック・ホールでのライブ。 |
〈マイ・ファニー・バレンタイン〉は、作詞がロレンツ・ハート、作曲はリチャード・ロジャースで、最初は1937年のミュージカル《Babes in Arms》で紹介されたそうです。
歌は、女性から男性に向かって歌われる内容になっています。(バレンタインというのは男性の名前ですね)
私の恋人、おかしなバレンタイン、
愛しく滑稽なバレンタイン、
貴方は心から寛がせてくれる。
貴方のルックスには笑ってしまうし、
写真うつりもよくないけれど、
貴方こそ私にとってお気に入りの芸術品。
体格もイマイチ、気がきくわけでもないけれど、
どうか、そのままで変わらずにいてほしい。
ずっと私のそばにいて。
貴方がいてくれるだけで、
私にとっては毎日がバレンタインズ・デーなのだから。
(訳詞は大橋美加さんのものを参考にしました)
大橋美加『唇にジャズ・ソング』 [ヤマハ] |
大橋美加さんは、これは「まさにホメ殺しの正反対をいく歌詞だ。女から男へであるなら、ユーモラスで微笑ましい表現で片付けられるけれど、男性からこんなふうに言われたら、私ならビンタのひとつもくれてやって、ハイ、さようなら。たとえ、心で思っていても口に出してほしくない」と言っています。
「女性には、男性の愉しみのひとつ”目の欲望”がない。ひたすら、見られる側にまわるしかない。目で見て欲望を遂げることができないのが女性。したがって、”見る側”の男性からどれほど賛辞をもらったか否かで、女性の人生は大きく変わってしまう」のだそうです。