2012年11月27日火曜日

手術室:室の四隅は直角ではなかった!

 京都はお寺の多い街です。京都市立病院の周りにもたくさんお寺があります。西大路四条の角にある高山寺というお寺には、高さが10メートルくらいもある大いちょうの木があって、今はすべての葉が、鮮やかな黄色に色づいています。

 今日は、目下、麻酔科ローテート中の研修医の先生方の働きぶりをご紹介します。

 ドクターYは、二年目研修医。PCAポンプを硬膜外カテーテルに接続中。
 「今日の硬麻は効いてくれるかな?」

 現在のローテーターで紅一点の一年目研修医、ドクターT。
 「そろそろエスラックス入れようかな〜?」

 クリーンルームで、厳しい視線でオペを見守る一年目研修医、ドクターT。
 「バイタルよし。麻酔深度よし。オペ早よ、しよし。」

 専攻医のドクターK。
 「あ、おれ写真苦手やねん。」
 「じゃあ、私が代わりに写っていい?」(友情出演:ナースO)


 さて、今日は手術室の四隅の話でした。
 普通の部屋の四隅は直角(90度)に作られていますね。でも、手術室の四隅は、下の写真のように、135度の鈍角に仕上げられています。なぜでしょう?
 これは、掃除の時に、室の四隅にたまったホコリを取りやすくするためなのだとか。

 ところで、2500年前、孔子はこんなことを弟子たちの前で言いました。
 「一隅をあげて、三隅をもって反(か)えらざれば、すなわち復(ま)たせざるなり」
佐久協氏の訳はユニークですが、それを紹介します。
 「四角なものの一隅を説明したら、残りの三隅は自分で類推する意欲がなければ、教えてもまずムダだね。つまりだ、真の教育は教わる者の自発性を高めることに力を注ぐべきなんだ。自発性さえ芽生えれば、誰もが自学自得するようになるよ。ムリやり知識を押しつけて教育したつもりになっているのは、とんだ思い違いさ。」

 手術室の四隅が直角でないことと、孔子の言葉は何の関連もありませんので、深く追求しないで下さい。